2019.07.16更新

 先日、健康保険の治療で使用できる、歯周組織再生剤リグロスの講習会に参加して参りました。 

 

 遺伝子組換えヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF, FGF-2)製剤「リグロス」は2016年12月から日本国内で販売が開始された歯周組織再生剤です。

 

 リグロスが画期的な点は,世界初の「歯周組織再生医薬品」であることと保険適応であるということです。

 

  歯周組織再生剤リグロスを用いた外科処置は、歯周外科手術の際に、歯周病に侵された歯根表面に細胞を増やす成長因子を主成分とした薬品を用いて、破壊された歯周組織の再生を図る治療法です。

 

 リグロスは歯周組織欠損部の未分化間葉系細胞、歯根膜由来細胞に対して増殖促進作用を示すとともに血管新生を促進します。これらの作用により増殖した細胞は骨芽細胞、セメント芽細胞へと分化し、歯槽骨、セメント質及び歯根膜の新生や結合組織性付着の再構築により歯周組織が再生されます。

 

 歯周病で歯槽骨が破壊されてしまった部分に、今までは難しかった骨の再生を望むことが可能になる時代がやってきました。         院長 西本

 

投稿者: 医療法人社団貴歯会 ふぁみりあ歯科

2019.07.04更新

 

プラークは非常に多くの菌種から構成されています.しかし,すべての菌種に 歯面へ付着する能力があるわけではありません.プラークは,下記のいくつかの 段階を経て成熟していきます.

①‌ ‌ 歯面に付着する能力をもった菌種(早期定着細菌群,レンサ球菌など)が歯面に 定着 

②‌ ‌ 歯面には付着できないが,すでに歯面に付着している菌種と結合することので きる菌種が積み重なる

③‌ ‌ さらに表層の菌種と結合できる菌種が次々とプラークの一部として集まってく る(共凝集)

 

歯肉 縁下プラークは,以下の3つのゾーンに分かれます.

 ①歯面に付着しているプラーク  ②上皮に接触しているプラーク  ③上記の2つの間にある細菌密度が疎な部分(非付着性プラーク)


 病原性の強いレッドコンプレックス

ソクランスキー(Socransky)らは,歯肉縁下プラークを構成する菌種を分析し, 6つのグループに大別できることを示しました.さらに,歯周組織が健 康な被験者と歯周炎の被験者の菌種を比較し,歯周炎ではオレンジコンプレック スとレッドコンプレックスが有意に増加していることを明らかにしました. このレッドコンプレックスは,上皮に接触しているプラークに相当すると考えら れます.レッドコンプレックスに含まれるP. gingivalisは,軟組織に侵入するこ とが確認されており,歯周組織において強い病原性を有するとされています.red

 



投稿者: 医療法人社団貴歯会 ふぁみりあ歯科

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