<2026GW特集>麻疹の感染リスクとビタミンAで粘膜ケア

いよいよゴールデンウィーク。旅行や帰省、人との交流が増えるこの時期は、知らず知らずのうちに感染症のリスクが上がるシーズンでもあります。最近、国内でも麻疹(はしか)の報告が続いており、歯科の観点からも「粘膜の健康」を守ることの大切さを改めてお伝えしたいと思います。

① 大人も要注意!最近の麻疹(はしか)の傾向

麻疹は「子どもの病気」というイメージがありますが、近年は大人での感染が目立っています。その背景には、過去のワクチン接種体制の変遷があります。

※特に注意が必要な世代
かつては1回接種が標準だった世代(現在30〜50代前後)は、免疫が十分でないケースがあります。現在は2回接種が定着していますが、接種歴の確認をお勧めします。また、海外渡航者・帰国者からの持ち込みによる感染も報告されています。

 

【麻疹の主な症状と感染経路】
1. 感染力が非常に強く、空気感染・飛沫感染・接触感染で広がる
2. 38℃以上の高熱、咳、鼻水、結膜炎から始まり、その後に発疹が全身に
3. 口の中(頬粘膜)にコプリック斑と呼ばれる白い斑点が出ることが特徴
4. 肺炎・脳炎などの重篤な合併症を起こすこともある

【予防の基本は「MRワクチン」】
最も確実な予防法はワクチン(MRワクチン)の接種です。接種歴が不明な方や1回しか接種していない可能性がある方は、かかりつけ医や保健センターにご相談ください。

② 粘膜を強くする「ビタミンA」の力

ワクチンで免疫を作ることが最優先ですが、日々の食事も体の土台づくりに欠かせません。特に注目したいのがビタミンA。鼻・口・のどの粘膜を健康に保ち、病原体の侵入を防ぐ”粘膜バリア”を支える栄養素です。

ビタミンAは、粘膜の細胞を正常に維持するために欠かせない栄養素。不足すると粘膜が乾燥・脆弱になり、ウイルスや細菌が入り込みやすくなることが知られています。お口の粘膜も同様に、ビタミンAの恩恵を受けています。

【ビタミンAが豊富な食材】

・ 鶏レバー 動物性ビタミンAの代表格。少量でも豊富に摂取できる
・ 卵黄 手軽に毎日摂れる優秀食材。加熱しても壊れにくい
・ うなぎ GWの旬食材。ビタミンAとB₁を同時に摂れる
・ にんじん β-カロテンが豊富。体内でビタミンAに変換される
・ ほうれん草 β-カロテンのほか葉酸・鉄分も豊富な万能野菜
・ かぼちゃ 甘みが強く料理しやすい。β-カロテンの優れた供給源


※吸収率アップのコツ
:油と一緒に食べる

β-カロテン(緑黄色野菜)は脂溶性ビタミンのため、オリーブオイルやごま油など少量の油と一緒に摂ると吸収率が格段にアップします。にんじんのグラッセ、ほうれん草のバター炒め、かぼちゃのサラダにオリーブオイルなど、日常の調理にひと工夫するだけで十分です。

③ 連休中こそ、お口のケアを忘れずに

楽しいGWだからこそ、生活リズムが乱れがち。夜更かし・外食・間食の増加は、口腔内環境の悪化につながります。実は、口の中は全身の健康と深く結びついています。

□ 歯みがきは1日2〜3回、食後に
旅先でも歯ブラシ・フロスを忘れずに持参しましょう
□ 外出後のうがいを習慣に
飛沫・ウイルスが付着しやすい口腔を清潔に保ちます
□ 水分補給をこまめに
唾液の分泌を保つことで、口腔内の自浄作用が維持されます
□ 睡眠をしっかり確保
免疫機能の維持には質のよい睡眠が何より大切です

【口腔粘膜と全身免疫のつながり】
口の粘膜は、体の中で外界と接する最初のバリアのひとつ。歯周病や口内炎があると粘膜のバリア機能が低下し、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなるといわれています。定期的な歯科検診は、口だけでなく全身の守りにもなります。

④ まとめ:GWを元気に乗り切るために

1. 麻疹は大人も感染しうる。接種歴を確認し、必要なら医師に相談を
2. ビタミンAを含む食材(レバー・卵・緑黄色野菜)を油と合わせて摂取
3. 連休中も歯みがき・うがい・水分補給を丁寧に続ける
4. しっかり休み、免疫力の土台となる睡眠と規則正しい生活を意識する

お口の健康は、全身の健康の入り口です。GWのお出かけを思いっきり楽しんだあとは、ぜひ定期検診にもお越しください。